風水から考える平屋の理想の間取りとは?

現代の新築住宅は2階建てが主流ですが、近年では平屋の人気が高まっています。平屋を建てる際、風水を取り入れるなら2階建てと同じ考え方で良いのか?平屋ならではの注意点はあるのか?と悩む方もいらっしゃるかと思います。

そこで本記事では、風水から考える平屋の理想の間取りを解説します。避けるべきポイントもお伝えしているので、平屋を建てるときや、その後の平屋ライフにお役立てください。

風水における平屋の理想の間取り

風水における平屋の理想の間取り

風水における平屋の理想の間取りは次のとおりです。

  • ・玄関は「東向き」「南向き」がおすすめ
  • ・家の形は「長方形」が採用されることが多い
  • ・リビングは「東南」「南」「東」が理想
  • ・寝室は「真南」以外は問題ないとされる
  • ・階段や廊下は「家の真ん中」を避ける

玄関は「東向き」「南向き」がおすすめ

風水的に良いとされる玄関の方角は「東向き」と「南向き」です。東向きは、昇った太陽の光が入りやすいことから「始まりの方角」とも呼ばれています。何か悪いことがあった場合でも、転じて新たな発展が期待できるでしょう。また、ポジティブなエネルギーである「陽の気」を取り込みやすくなり、住んでいる人が健康な生活を送れるとされています。

南向きも同じく太陽の光が入りやすく、家全体を温かく保ちやすいです。ほかにも「社会的地位の向上」といった効果も期待できます。日々華やかな気持ちで生活を送れることで周りからの信用を得られ、出世しやすいとされています。

家の形は「長方形」が採用されることが多い

風水では「土地は四角形が良い」とされ、正方形または長方形の家が望ましいと考えられています。ただし、正方形の場合は「正中線」と「四隅線」に重なりやすいため注意が必要です。正中線とは、家の中心から東西南北にラインを引いた、いわば「十字ライン」です。四隅線とは、北東から南西へラインを引いた、いわば「Xライン」を指します。

正中線や四隅線の上に、トイレや浴室といった水回り設備や、コンロやガス給湯器など火に関する設備を設置すると、運気が下がってしまうといわれています。そのため平屋の形を考える際は、正中線や四隅線への物の設置を防ぎやすい「長方形」がおすすめです。

リビングは「東」「南」「東南」が理想

平屋のリビングの方角は「東」「南」「東南」のいずれかがおすすめです。東と南は玄関と同じように、「朝日が入りやすい」「家の中を暖かく保てるため人の気持ちにもポジティブな影響を与える」といった理由があげられます。もうひとつの理想とされる東南は、人間関係に良い影響を与える方角です。新たな出会いや対人関係にプラスのエネルギーが働くうえ、逆境を押し返しやすい方角とされています。

寝室は「真南」以外は問題ないとされる

風水の考え方では、南は「火」の方角とされ、「運気が燃える」と解釈するのが一般的です。寝室自体が真南にあったり、寝るときに「南枕」にしたりすると運気が下がるとされています。また、寝室を真南にすることで「生活が派手になる」といった考え方もあります。これはお金遣いが荒くなったり、アクティブになりすぎたりすることで、心を休める余裕がなくなるためです。

廊下は「家の真ん中」を避ける

平屋に廊下を設ける場合は、「家の真ん中」を避けるべきといえます。その理由は、空間が分断されるためです。平屋の真ん中に廊下があると家全体が2つに分断され、家族内でも分裂が起こる可能性があるとされます。

また、家の中央付近は窓を作りにくいのも難点です。暗い空間は陰のエネルギーがこもりやすいことから運気も下がりやすくなります。そのため、意識的に照明を設置することが大切です。

平屋を建てる際の風水の注意点

平屋を建てる際の風水の注意点

平屋を建てる際の風水の注意点として次のものがあげられます。

  • ・正中線・四隅線を意識する
  • ・鬼門・裏鬼門に気をつける
  • ・中庭は作らない
  • ・風水よりも「住みやすさ」を優先するのが良い

正中線・四隅線を意識する

先述のとおり、住宅を上から見たときの十字ラインを示す「正中線」と、Xラインを示す「四隅線」は避けるのが望ましいです。正中線には、トイレや浴室、キッチンといった風水的に「不浄物」とされるものを置かないのが吉。ほかにも玄関やドア、窓といった開口部、ストーブやガス給湯器など火気が発生するものも置くべきでないとされています。

鬼門・裏鬼門に気をつける

風水における「鬼門」と「裏鬼門」、方角でいう「北東」と「南西」は避けるべきといえます。鬼門と裏鬼門はちょうど対局にあり、「鬼が通る門」といわれているため、風水的にはよくありません。なかでも、玄関や門、キッチン、トイレ、浴室は鬼門・裏鬼門を避けた方が良いでしょう。寝室や子ども部屋、書斎などは問題ないとされています。

中庭は作らない

平屋を建てる際は、中庭は作るべきでないとされます。中庭を作ると必然的に「コの字」や「ロの字」のような間取りとなり、これは風水や家相で見ると大凶となるためです。家の中央に屋根のない空間があることで、家全体の安定感が失われるとされています。

風水よりも「住みやすさ」を優先するのが良い

これまでお伝えしたように、平屋で意識すべき風水はさまざまです。ただし風水を取り入れる際は、まず「住みやすさ」を考えることを忘れないようにしましょう。風水の考え方にこだわった結果、住みにくい間取りになっては本末転倒です。

たしかに、「鬼門・裏鬼門」や「正中線・四隅線」は風水的にはよくない方角ですが、例えば正中線のラインに水回り設備を置いた方が暮らしやすい場合もあるでしょう。暮らしやすさと風水のバランスをとることが大切です。

【まとめ】理想の間取りで快適な平屋ライフを送ろう

本記事では、風水から考える「平屋」について次のポイントを中心にお伝えしました。

  • ・玄関は太陽の光が入りやすい「東向き」や「南向き」がおすすめ
  • ・風水的に土地は四角形が好まれるが、平屋では正中線や四隅線を避けやすい「長方形」がおすすめ
  • ・「コの字」や「ロの字」は大凶になるため中庭は作らない方が良い
  • ・風水を重視した理想の間取りも重要だが、まずは「暮らしやすさ」を優先するのが良い

平屋を建てる際に意識すべき風水のポイントはさまざま。もちろん、風水を意識した理想の間取りをつくることも重要ですが、それ以上に「暮らしやすいかどうか」が大切です。風水にこだわりすぎたあまり暮らしにくい住宅になり、ストレスがかかれば本末転倒でしょう。ご自身の理想のライフスタイルを優先し、それに合ったかたちで風水を取り入れることが大切です。