こんにちは。浜松でお客様と真剣に向き合った家づくりをやっています、田畑工事株式会社の田畑隆康(たばたたかやす)といいます。少しだけ会社の話をさせていただくと、私は2代目になりますが、会社の創業は昭和41年(1966年)になりますので、今年で53年目になります。父親の代は、特殊左官工事(内外部の仕上げ・防水など)を中心に営業しておりました。もちろん家づくりには関わっていましたが、家づくり全般というよりも専門業者としての業務が多かったと思います。
浜松で家づくりを考えた時には?
私が社長になった10年ほど前から、基本を家づくりを中心とした業務に変遷してきました。私は若い頃に総合建設業と呼ばれる大型の公共工事やビル工事の現場監督をしていましたが、今ではお客様のための家づくりが大好きになりました。そのため、公共事業なども数年前にきっぱり止めて、今では会社の8割以上が木造注文住宅の家づくりというかたちになっています。
このような経歴ですから、家づくりの技術には興味があって、至る所に工夫のしがいがあります。ですので、ちょっと変わった家、本格的な家ばかりを目指させていただいています。
今日は、浜松でしっかりとした家を建てて、最近でいうところの『インスタ映え』がする家づくりとはどんな家かを一緒に考えていきたいと思います。
浜松でインスタ映えのする家づくりとは?
読者の方はご存じのように、インスタグラムに自宅の写真を投稿する方が非常に増えているようです。現在は、ヨーロッパのような家づくりがとても人気があって、フランスの古城にある様な白いしっくい壁のインテリアとか、アメリカのカリフォルニア風の住宅などが人気のようですが、インスタグラムを活用する年齢がどんどん上がるにつれ、様々な広がりを見せるようになっています。
そこで、せっかく家を建てるのであれば目一杯自慢が出来て、インスタグラムに載せても「いいね」が沢山ついて、多くの人にも素敵だね、可愛いねといわれるような、味がある住宅の作り方を皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
正直な話、当社のお客様は20代、30代のお客様は少なめです。土地をすでにお持ちで、建て替えをお考えの方が多いので、インスタグラムはちょっと早いのかなと思っています。ですが、そのような建て替えの家でもインスタグラムに投稿して、素敵だね、可愛いねといってもらえる家づくりは充分に出来ますし、新しいテイストを打ち出せるのではないかなと思っています。
建物のデザインは、建物の構造とは切っても切り離せません。ですので、建物それぞれをパーツに分けて話を構成させていただき、最後にまとめさせていただきたいと思います。
構造の要である木材の魅力
当社の建物では、なるべく多くの地元天竜産、あるいは国産の木材を使うようにしています。特に『檜の家』という商品にはこだわり、檜(ひのき)という木材を選んでいますが、当社の主力商品である『雨楽な家』も木材にはこだわっています。
当社のWEBに掲載している写真を一部載せておきますが、ご覧のとおり木材を沢山使った上に、それがしっかりと目に映るのがおわかりでしょうか。
江戸時代、明治時代の家というのは木材、どろ、粘土、竹などの副資材、和紙などという、今でいうところの自然素材で出来ていました。大正時代も昭和初期も家づくりというのはたいした変化がなかったようです。
家づくりが大きく変わったのは昭和50年代にグラスウールという断熱材が普及し始めてからです。それまでの家は、竹小舞という竹でつくったベースに泥、粘土、砂、わらなどを練ったものを塗りこめて壁にしていました。ですから冬の住宅の断熱などはほとんど考えられていませんでした。
昔から言われていた言葉に、『日本の家は、夏を旨(むね)とする』という言葉があります。これはどういうことかといえば、日本の家は夏のジメジメした気候に対応するために、隙間が多く風の通りをよくして作るというわけです。そのため、冬の寒さ対策は、かなりおざなりだったのです。
それが、グラスウールの登場によって建物の断熱がおおきく変わりました。もっとも、欧米では既に充分に普及していましたので、日本は20年あまり遅れていたことになります。
そのため、現在の住宅の8割以上は、建物をぱっと見て、柱が全く見えない建物になっています。これを大壁(おおかべ)工法といいます。柱を内側の板と外側の板でサンドイッチして、その間にグラスウールなどの断熱材を入れやすくするためです。また、その方が建物の工事が簡単ですから、価格の安い住宅を中心にかなり普及しました。
当社の場合は、柱が部屋の内側から見える工法(真壁(しんかべ)工法)を採用しています。ご希望があれば大壁でも作れますが、特に和室を作る場合は、柱が見えないと壁のアクセントが全くなくなってしまいます。しっとりとした風情を感じられるのが、真壁工法の魅力だと思っています。
ただし、真壁の場合は断熱材を入れるスペースが小さくなってしまいますので、当社では窓の強化や小屋裏の断熱強化、さらに場合によって壁の外側に断熱を追加する付加(ふか)断熱などによって補う場合もあります。もちろん、予算的に真壁が厳しい場合は、大壁でつくることもあります。
また、足下の床材ですが、これもできるだけ静岡県産材の無垢のフロアー材を使っています。床に使うのは杉の板か松の板を使います。無垢材の場合は、冬には縮んで、夏には伸びる習性があります。また、とがったものを落とすと傷がつきます。
しかしながら、特に冬の暖かさはフローリングに比べると圧倒的に違います。実際に住んでみた方に伺うと、確かに傷はつきやすいですし、汚れやすいのですが、きちんと手入れさえすれば本当に快適だと好評です。
また、慶応大学理工学部の研究結果では、断熱のしっかりした無垢の保育園とフローリングの保育園を比べると、無垢材の保育園の方が子どもの運動量が多いという研究結果が発表されています。つまり、冬でもしっかり体が動く、活動的な家になるという事ですね。
床の感覚だけでも当社へ来ていただければ、体感いただけますので、気になる方はぜひお越しください。
広い土間は、作業空間
インスタグラムでは、子供や趣味を題材にした写真もとても人気があるようです。
浜松で趣味といえば、サーフィン、バイク、自転車、釣りなどアウトドアの活動を楽しむ方が多いです。この他に、取引先との接待などにもよく使うであろうゴルフ、テニス、ジョギングなどのスポーツも人気のようです。
当社のお客様も新居では趣味を思いっきり楽しむというライフスタイルの方が少なくありません。
また、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、静岡ではやはりサッカーや野球などのスポーツを真剣に取り組んでいるご家庭も多くいらっしゃるでしょう。
これらの趣味に必要なのが、広い土間です。土間というのは、玄関の外部と同じ高さになった、部屋の床面よりも少し下がった部分のことを指します。
土間は、コンクリートを打ちっぱなしだったり、タイルを貼ったり、洗い出しといってコンクリートの中に自然石を埋め込んで、まだ固まりきらないうちにコンクリート部分を少し削って、自然石を浮来出される技法などを使ったものが多いでしょう。
この中で一番安くできるのはタイルを使う方法で、2番目はコンクリートの打ちっぱなしです。コンクリートの床は、見栄えが良くないといけないのと充分な強度が必要なので、かなり高くつきます。この中で一番高いのが洗い出し技法の土間になります。
建売や価格を重視した建物は、この土間を広く取ることは出来ません。取れたとしても、ベビーカーの置き場所と下駄箱くらいでしょう。ところが、当社のお客様は趣味をお持ちの方が多く、広い土間を希望されることが増えています。
実際に土間が広いと、雨が降ってもぬれない屋内の収納力が上がるのでお勧めです。高級自転車などはしっかりとハンガーをつけるとインテリアにもなります。
天井まで続く大型の下駄箱や、土足で入れる玄関収納もとても人気があります。どんな土間がいいかは、ぜひ相談してください。
障子や襖と畳
最近の住宅には畳(たたみ)が少なくなってきていますが、当社としてはぜひとも一室は畳の部屋をつくっていただきたいと思っています。
畳は、無垢材よりも温かみがあり、断熱性能もしっかりあります。そのため、無垢材よりも足が冷たくなりません。新品な畳には、空気をきれいにする能力も少なからずありますし、いいイ草を使っていますので、新品の畳のフレッシュな匂いは心が浮き立ちます。
また、畳表は裏表をひっくり返すことで、新品に近い状態になりますし、畳表を定期的に変えればいつまでも新品同様な風合いです。
また、和紙を使った障子(しょうじ)や襖(ふすま)も『インスタ映え』する要素だと思います。襖は昔ながらの和柄もいいですが、最近は洋風の柄も多くあります。また、襖の良さは、壁紙に比べると交換しやすいところではないでしょうか。最近のホームセンターでは、誰でも張り替えられる襖紙が沢山売られています。
ですが、私が個人的に大好きなのは、障子です。障子というのは日本の古くからある文化ですし、和紙を透ってきた柔らかな光は素敵です。また、障子が入っている窓は、最新の2重サッシの窓と同じ役割を果たしますので、結果的に断熱性能では、カーテンを凌駕します。
また、障子の木製の格子部分は比較的高額になりますが、和紙の部分は交換がきくので、結果として何度も変えないといけなくなるカーテンよりも、安く上がるという意見もありますね。
壁にもこだわりたい
壁の材料にも出来ればこだわりたいと思っています。障子でもふれましたが、費用的に一番安いのは和紙を使ったクロスです。一般のビニールクロスよりも風合いが柔らかくて、温かみがあるのが特徴です。また、和紙クロスは、重ね張りも出来ますし、万が一剥がれてきても、家庭あるようなのりで簡単に補修も可能です。
当社は、お客様がよほどご希望されない限りビニールクロスは使いません。当社に期待していただくのは価格よりも質感だったり、雰囲気だと思っています。
ですので、少し壁にもこだわりたい方には、しっくいや珪藻土といった塗り壁用の材料をお勧めしておきます。
しっくいというのは水酸化カルシウムという材料を使ってつくりますが、これは元々石灰岩という石です。石灰岩を炉で焼くことで、生石灰ができあがります。この生石灰は、セメント主な材料になります。この生石灰に水を加えると、しっくいの主原料の水酸化カルシウムです。昔は、運動場に白線を描くのに使われていたりしましたので、馴染みのある材料だと思います。あの白い粉に、大理石の粉末やつなぎになる材料(樹脂、麻の繊維、わらなど)を混ぜたものをしっくいと呼びます。
しっくいは強アルカリなので、壁自体に空気が触れることで、少しずつアルカリ性が中和されることになります。このことを、人によってはウイルスを殺すと宣伝をする方もいらっしゃいます。実際は、どこまでの効果があるかは甚だ疑問ではありますが、実際にはいやな臭いがしなくなるなどの効果があります。
しっくいのベースの色は純白ですが、あまりに白い壁は目が疲れますので、色をつけたり、わざと不純物を入れてアクセントに使ったりします。
また、この他に珪藻土と言われる土を練って使う場合もありますが、珪藻土に含まれるシリカが発がん性があるといって一部の方には大騒ぎになったことがあります。量の問題があるようなので、壁に使う程度であれば万が一、かけらを吸い込んでもがんになることはないそうで、改めて使う方が増えてきています。
もちろん、いくら『インスタ映え』しても、地震に弱い家だったり、隙間風が吹いたり、夏暑く冬寒い家であれば意味がありません。当社の場合は、50年、100年経っても充分に使える住宅を目指して、耐久性や性能にもこだわっています。ただし、この記事のテーマがあくまで、『インスタ映え』だったのでそのことを中心に書かせて貰いました。
是非とも、アクセントに、またしっかりとしたデザインプランを持って様々な材料を楽しんで、おしゃれで飽きの来ない住宅を建ててみてください。浜松の皆さんには、ご興味を持っていただければ当社の家づくりを実際に見に来ていただければ嬉しく思います。
田畑工事株式会社
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