私たちは普段、無意識に空気を吸って暮らしています。しかし、その空気の質(空気環境)が、じつは私たちの健康状態に深く影響を与えていることをご存じでしょうか?
空気は目に見えないため、その重要性をつい見過ごしてしまいがちですが、空気環境を整えることで、暮らしがもっと快適で健康的になります。
この記事では、空気環境とは何か、なぜ健康にとって重要なのかについて、詳しく解説します。また、健康的で快適な毎日を送るために、空気を整える具体的な方法もご紹介します。
空気環境について知りたい方、そして毎日をより健康的に過ごしたい方は、ぜひ参考になさってください。
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空気環境とは?
空気環境とは、私たちの生活空間における空気の状態・質を意味します。
空気環境は屋外やビル、家庭など色々な場で存在しますが、特に日々多くの時間を過ごす家の空気環境は、私たちの生活や健康状態において非常に重要です。
また、室内の空気環境は、建材や食物、そして私たち自身から発せられる物質などが混ざり合って構成されているため、他とは違う特性を持つことが多いです。たとえば、ホルムアルデヒドなどの有害物質、カビなどのアレルゲンが空気に含まれることで、シックハウス症候群などの健康被害に繋がるリスクも考えられます。
なぜ空気環境が大切なのか
空気環境が大切である理由は、私たちの健康状態に大きな影響を与えるからです。
私たちは日々、外部から色々な物質を体内に取り入れて生活しています。しかし、「何を食べるか」と食事に注意を払う方は多いですが、「何を吸うか」と呼吸に注意を払う方は少ないでしょう。
人間が外部から取り入れる物質の大半は、食物や飲料ではなく空気です。食物は取り入れる物質全体の7%、生命維持に必要な水も含めた飲料でも8%程度に過ぎず、空気は実に80%以上を占めています。
私たちは1日に約2~3万回呼吸し、空気に含まれる物質を体内に取り入れているため、健康に過ごすためには清浄な空気環境が欠かせません。
空気環境を整えて健康に過ごすためのポイント
空気環境を整えて日々を健康に過ごすためには、日々の工夫が必要不可欠です。
ここでは、空気環境を整えて健康に過ごすための6つのポイントについて、詳細を確認していきましょう。
換気で新鮮な空気を取り入れる
空気環境を整えるために最も効果的なのは、換気で新鮮な空気を取り入れることです。
どんなに建材などに気を配っても、室内で人が生命活動をしている限り、空気には不純物が混ざり、徐々に汚れていきます。そのため、定期的に換気をおこない、外のきれいな空気と入れ替えることが重要です。
特に料理をしたり掃除をしたりした後は、家の中の空気環境が悪くなりやすいため、意識的に換気をおこなうようにしましょう。
窓からの日差しをコントロールする
空気環境を整えるには、窓からの日差しをコントロールすることも重要です。
日光には、自然の殺菌効果があるため、室内に取り入れることで空気環境を整える効果が期待できます。
一方、日光の持つエネルギーによって、夏場などは冷房効率が低くなります。過度に冷房を効かせると、その分空気中の不純物が増えてしまうため、暑い時期はシェードやオーニングなどで日除けをするのが効果的です。
有害物質をできるだけ発生させない
空気環境を整えるためには、有害物質をできるだけ発生させないように努めることも必要です。
たとえば、家で使うインテリアや日用品には、人体に有害な揮発性有機化合物(VOC)やホルムアルデヒドなどが含まれることがあります。
これらの化学物質は目に見えず、気づかないうちに吸い込んでしまうことが多いです。そのため、無垢材の家具を使用したり、日用品は極力無添加のものを選んだりすると、空気環境を良好な状態に保てます。
観葉植物を設置する
空気環境を整えるには、家の中に観葉植物を設置するのも効果的です。
私たち人間は、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出しますが、植物は二酸化炭素を吸収して酸素を放出してくれます。また、サンスベリアやアロエベラなどの品種は更に、空気中の有害物質も葉に吸着してくれます。
そのため、場所に合わせて効果的に観葉植物を設置すれば、家の中の空気環境が良くなり、快適な空間を実現できます。
こまめに掃除をして清潔に保つ
空気環境を整えるには、こまめに掃除をして清潔に保つことも重要です。
たとえば、カーペットやソファなどにはダニやホコリなどが付着しやすいため、定期的に掃除をして除去するようにしましょう。また、あまり掃除されることのないカーテンも、日々空気中の汚れを吸着しているため、時期を決めて定期的に洗濯することをおすすめします。
湿度をチェックすることを習慣にする
空気環境を適切な状態に保つには、湿度をチェックすることを習慣にすることも重要です。
たとえば、夏場などは湿度が高くなり、カビが発生しやすくなります。また、反対に冬場は湿度が低く乾燥が進み、ウイルスが活発に活動するようになります。
湿度は、高すぎても低すぎても空気環境にとって良くないため、加湿器や除湿器を使って調整し、40〜60%程度の適切な状態を保つようにしましょう。
まとめ
今回は、空気環境の大切さや、健康に過ごすためのポイントなどについて、詳しく確認してきました。
私たちが日々最も摂取しているのは、食物では飲料でもなく空気です。そのため、空気環境を整えることが、長く健康に暮らし続けるうえでは大きな意味を持ちます。
空気環境は、日々のちょっとした工夫で整えることが可能です。今回ご紹介したことを参考にして、家の空気環境を良好な状態に維持しましょう。