コンテンツ
大分のための大分の家をつくる
県内の木や土で家をつくれる県は意外と少ないことをご存知だろうか。大分はその希少な場所である。そもそも林産県として全国でも5本の指に入る生産量を持っているため、木造住宅に欠かせない木造建材は全て大分県産材で統一してデザインすることができる。
また、大分は珪藻土の生産地でもある。これも全国で5本の指に入る。さらに七島藺という、現在では大分でしか生産されていない希少で高級畳表もある。とにかく家づくりのほとんどの材料を県内でそろえてデザインすることができるのだ。せっかく大分で家を建てるのだから、大分の恩恵を一身に受ける家に住んでほしい。木も土も畳表もそのなかの一番よいものを見て選べるのだから、生産者と一緒に最高の建材でデザインして家をつくることができる。それが「大分の家をつくる」ということである。
このことは、実はグルっとまわって大分全体のためのデザインにもなる。家は個人が購入する一番大きな買い物である。そのほとんどが大分に支払われるのであれば、そのお金は生産者や技術者に戻っていって大分を豊にする。難しい言葉ではこれを「経済循環」という。
建て主は「経済循環」のために家を建てるわけではないが、大分の選りすぐりの材料を使って最高の家を建てた結果が、さらに大分のためになっているということは、これからを生きる次世代に向けて最高の資産を残すことになるのではないだろうか。
工務店は勉強不足、大手を見習わなければいけない
地域の工務店は全国規模の大手ハウスメーカーの事を、「あんな家、家とは呼べない」と批判する傾向がある。確かに大手ハウスメーカーの家を値段に見合った家なのかどうかと問われると、プロなら皆、No!というだろう。
ただ現実には、大手ハウスメーカーは全国でとても高額な家のシェアをどんどん伸ばしている。逆に工務店のシェアはどんどん減っているのが現実だ。
その理由は、工務店が長期優良住宅やZEH住宅等、最先端の性能基準を備えた家のデザインに取り組まない事があげられる。お施主は一生に一度の家を建てえる為に建築会社を選ぶ。一生に一度という事は言ってみれば「究極の素人」という事である。であれば、最低限の客観的な性能がデザインされていない家は、いくら素材が良くても設計が良くても安心して任せることができない。だから工務店はもっと勉強して、最高の性能が当たり前に立てられるデザインを学ぶ必要がある。
日本ハウジングでは大手ハウスメーカーと同等以上の性能を当たり前に出すデザインを行う。当たり前のことを、当たり前にデザインすることが大切である。
大量生産でない、高性能でその場所にベストフィットする家
逆に大手ハウスメーカーの弱点は、工場で大量生産するために、お施主の細かなデザインのオーダーに応えられないという事である。性能は高いが、居住性はいまいち・・・という結果になりがちである。
究極の素人であるお施主は、本質よりも安心を買う。お施主と土地の特性を読み解いて、一軒一軒デザインして建てることができるのは地域工務店だけである。その工務店のデザインと家づくりが超高性能になれば、住む人にとって本当に最高の家となる。「大分のための大分の家」が具現化する。
たくさん売る会社ではないから営業マンはいません
日本ハウジングは、たくさん売る会社ではなく、住み心地の良い家をデザインし造る会社です。だから売るための営業マンはいません。営業マンは言ってみれば「良かろうが悪かろうが、売れればいい」のです。たくさん売れればそれでいい。このことは私たちの「しっかりとデザインして造る」というポリシーと反します。なので日本ハウジングでは営業マンはいません。変わりに、設計士や現場監督など建築スタッフが充実しています。契約前にお金と時間をかけるのではなく、実際に建築する家に全精力をかけたいのです。
日本ハウジングが大事にしていること
- 豊の国大分だから、厳選したよい材料を使う
- 耐震のために、構造計算を必ず行う
- 温熱環境はZEHレベルを必ずクリアさせる
- ただし「メカ盛り」禁止!パッシブデザインを行う
豊の国大分だから、厳選したよい材料を使う
大分は豊の国と呼ばれます。家を作るための材料もほとんどを大分産でそろえてデザインする事が可能です。地元だからこそ生産者とやり取りをして最高の材料を手に入れることができます。大分で家をデザインし建てることは実はとても贅沢な事なのです。
例えば、柱などの木材。家を作るための木材はしっかりと乾燥していないと、家を建てた後に曲がったり反ったりして家に悪さをします。乾燥が大事なことは間違いないのですが、高温の釜で強制的に乾燥させると木の中心に割れが発生して強度や柔軟性に問題を起こします。木材も市場で購入するのが一般的で、通常に流通している材料は全てこの材料です。日本ハウジングでは強制乾燥を行わずに屋根のある乾燥庫でゆっくりと水分を抜いてもらっています。木の中心までピンク色のまるで刺身のような木に仕上がります。
こんな指定ができるのも、大分ならでは。生産者と気持ちでつながっているからできることです。ちなみに強制乾燥材は乾燥に数週間、日本ハウジングの材料は6ヶ月の乾燥期間をかけて素材の良さを保たせています。
また、大分は珪藻土の産地でもあります。私たちは大分でとれる珪藻土と稚内でとれる調湿性能が非常に高い珪藻土をブレンドして独自に内装材として「湯布珪藻土」を開発してます。今の家は気密性が高くなり家の中で発生する蒸気を処理する仕組みをデザインすることが必要ですが、ほとんどの家はそれを機械で処理するように設計されます。湯布珪藻土を室内に塗ることで、家の中の湿気を調節することができるようになります。機械はランニングコストがかかります。また故障すれば使えませんし、修理するにはまた費用がかかります。大分にせっかく珪藻土があるのであれば、機械は最終手段として登場いただき、1年のほとんどは珪藻土だけで調整できるようにデザインすることが理想だと思います。
耐震のために、構造計算を必ず行う
工務店の社長に「あなたの家は地震に強いですか?」と質問すると、十中八九「もちろん強いですよ!」と答えが返ってくるはずです。しかし「その根拠は?」と聞いたら、何と応えるでしょうか。きちんと答えられる人はほとんどいないのが現状です。
実は驚くべき事に、2階建てまでの木造住宅はビルを建てるときのような「構造計算(=強度計算)」を省略してもよいという法律があります。これは大分だけではありません。全国のほとんどの建築会社はこの法律を利用して計算をしていないのです。だから地震への強さ(耐震強度)は分からないまま家を建てているのです。
南海トラフ地震は30年以内に70%の確立で発生すると予測されています。50年以内には90%の確立で発生します。大分もその影響を強く受ける地域に指定されています。それが分かっていながら大分で強度計算を行わずに家をデザインして建てるという選択肢は本来は無いはずです。問題はその事を知らされずにお施主は家をデザインして建てているという事です。この業界の問題点だと思います。お施主は知っていれば必ず計算してデザインをしてほしいと思うはずです。
日本ハウジングでは神戸淡路大震災の教訓から、全棟に構造計算を行ってデザインします。地震が発生したときに強いと分かっている家であれば、家から飛び出さなくても済みます。どうかわからない家では大切な家族の命は守る事ができません。
温熱環境はZEHレベルを必ずクリアさせる
耐震強度をはっきりと計算で求めてデザインするのと同じように、温熱環境(夏涼しく冬温かい)についても計算で求めてデザインすべきです。そうすることで家のエネルギーを自給自足できる家をデザインしてつくることができます。ZEH(ネットゼロエネルギー住宅)とはそういった考え方の家づくりです。
日本ハウジングでは全棟大分のZEH基準をクリアさせるようにデザインされます。つまり大分で太陽光発電を屋根に乗せればいつでもエネルギーの自給自足ができる家の性能をデザインしておくということです。化石燃料が枯渇していく中で、これから電気代が上がっていく可能性があります。そんな中で自然エネルギーを使って豊かに暮らせるようにデザインすることは、大切なポイントです。エネルギーも大分産で考えるべきです。
ただし「メカ盛り」禁止!パッシブデザインを行う
最近の住宅はCO2削減の流れもあって、断熱性能を上げる性能合戦になっています。性能を上げることに反対はしませんが、性能を上げるために機械仕掛けの家になってしまっています。機械に頼る前にやるべきことがあります。それがパッシブデザインです。
パッシブデザインとは自然エネルギーを利用して家を快適にするデザイン手法です。本来、家を建てる場所によって環境が異なるために、建てる家のデザインは当然変わるはずです。大分には大分のデザイン、さらに建てる場所によってその場所にふさわしいデザインがあるはずなのです。しかし家を工場で画一的につくる大手ハウスメーカーは土地に応じて柔軟にデザインすることが不得手です。不得手だから画一的に機械で制御するという発想になるのです。
日本ハウジングでは断熱性能を上げる前に大分におけるパッシブデザインをまず徹底します。例えば、直射日光をコントロールします。大分の夏と冬の太陽の軌跡の差を利用して、夏は日差しが家の中に入らないようにし、冬は日差しが家の中に一日中降り注ぐようにデザインします。大分の緯度が生む太陽の軌跡を計算して家をデザインし建てるわけです。
実は日本の昔の家は経験からそのことを学び、きちんとパッシブデザインがなされていました。軒が深く、西日の対策のために木を植えるようなことが自然となされていたのです。珪藻土を家の中に塗るのも同じ発想です。大分は夏場に非常に多湿になります。冬場の大分は過乾燥になりがちです。自然の素材を利用して室内湿度の調整が自動的にできるようにデザインするわけです。自然エネルギーをうまく利用できる家のデザインができていて、それに加えて断熱性能を上げてあげれば効果は絶大です。
コンパクトで広く感じる家
理想の家は、「性能が高くて住み心地が良い広々とした家」です。最悪なのは「性能が悪くて住み心地が悪く狭く感じる家」です。ここで広々しているか狭く感じるかということは、実は実際の建築坪数とは関係がないということはあまり知られていません。60坪もある大きな家でもデザインが悪いと狭苦しい家になりますし、30坪の家でもデザインが良いととても開放的で広々とした家になります。性能が悪くてデザインの悪い大きな家、そんな家は将来、リノベーション(家の再デザイン)が必要となります。日本ハウジングでは大分でリノベーション工事を多く行っているので、その実態をよく知っています。
大切なのは家の中の建具(ドア)を開いた状態で住めるデザインとすることです。どんなに大きな家でも各部屋を切り離したデザインにすると、部屋の広さしか感じることができないため狭く感じます。逆にすべての部屋が繋がって感じられるデザインにすると、コンパクトな家でも広々と生活することができます。
開いて住める家をデザインし建てるためのポイントは、建具を引き戸で設計することです。開き戸(ドアノブを引いて開くタイプのドア)は開けっ放しにすると邪魔だし場合によっては危ない場合もあるため、通常は閉めて使われます。そうすると部屋と部屋とは切り離されてしまいます。それに対して引き戸は日本文化が生んだ知恵の結晶です。開けっ放しでも邪魔になりません。
家の中で目線を意識したデザインをすると、家は非常に広く感じられるようになります。窓から見える外の景色も視線に入れてデザインするとさらに広く感じられて快適な家となります。大分は自然が豊富です。都会に比べれば土地も広いから窓の外に木を植えることもできます。大分のいいところを取り込むデザインにすると「大分のための大分の家」に近づいていきます。
日本ハウジングでは、「家のデザイン」と「インテリアのデザイン」と「庭のデザイン」を社内で同時に行います。そうすることで視線を意識した調和のとれた家づくりが可能となるのです。
健康寿命を延ばそう
「開いて使う広々とした家づくり」は、実は健康寿命を延ばす家でもあります。この手法で建てられる家は断熱性能が高くデザインされていることが前提となります。
開いて使うわけですから、断熱性能が低ければ寒くてたまりません。結果、閉めてしまうことになるでしょう。逆に断熱性能が高くデザインされていると、一台のエアコンで家全体を温めたり冷めしたりすることができるようになります。そうであれば扉を開いて住んだ方がどの部屋も快適になります。
実はこのどの部屋も快適であるデザインであることが、健康寿命を延ばすことになります。よく聞くヒートショックは、部屋と部屋との温度差で起こります。冬場にどの部屋も均等に暖かいデザインであれば、温度差がほとんどなくなるためヒートショックの危険性は大きく下がります。南国のように感じる大分ですが、冬場の室内で亡くなる死亡率が全国の中でも高いのが実態です。大分は暖かいと油断しているのです。
また、冬場の平均室内温度が18度を下回る家では、18度を上回る家に比べて、10年後の動脈硬化リスクが6倍以上になるという実証データがあります。家全体が暖かい家をデザインすることは健康寿命を延伸させることにもつながるのです。
日本ハウジング株式会社 馬場 鉄心
【本社】「府内町家」モデルハウス
〒870-0943 大分県大分市大字片島75-1
Tel:097-567-0009
Fax:097-567-0909
URL:https://www.nihonhousing.co.jp/